子供が絵を描いている時に、「上手だね」とか「えらいね」とか、ついつい褒めたくなりますよね。
僕もしょっちゅうあります。
うちの双子(3歳半)は二人とも絵を描くのが大好きで、壁に貼ったホワイトボードやチラシの裏などにいつもお絵かきをしています。
それにレゴやマグフォーマーのも大好きなので、自分たちがイメージしたものを作ってよく僕たちに見せてくれます。
みてみてとお家とかブーブーといって色々な自分たちが作ったものを見せてくれるんですが、その時にいつも口癖のようにうまいね、上手だねって、褒めてしまいます。
でも、この褒めるというのは教育論的には禁じ手だそうです。
やっちゃいけないことだそうです。
なぜストレートに褒めることがダメなのかと言うと、子供にとってはほめられ続けることで「自分は絵を描くことが好きだったのではなくて、もしかしたら褒められたくて描いていたのかな」という風に自分の気持ちの解釈を変更してしまうそうです。
この現象を認知的不協和の解消と呼ぶそうです。
結局、褒められたその子は絵を描くのをやめてしまうと言われています。
この認知的不協和と呼ばれる現象ですが、これを一言で言うと
「自分の思惑と現実が矛盾していることにストレスを感じる状態」
だそうです。
なので、この心理を解消しようとする心理が働きます。
「描いていた絵を褒められた」ということに、これを落とし込むと
自分は絵を描くことが好きで描いていただけなのに
「うまいね」「上手だね」「えらいね」と言われることで
「あれ?自分って絵が好きで書いていたんじゃなかったっけ?好きで書いていただけなのになんか褒められてるぞ。おかしいなぁ?」
「あ!そうか!自分は褒められたくて絵を描いていたんだ!」
と自分の認識を変えてしまうということのようです。
なので、子供が絵を描いていたら
「えらいね」とか「上手だね」とか、その子の「行為」を褒めることはできるだけ避けた方がいいそうです。
でも、それって難しいですね。
ついつい口癖のように、うまいねとかいいねとか言っちゃいますよね。
じゃあどうするかですけど、その子の「行為」を褒めるのではなくて
出来上がった「作品」を褒めればいいそうです。
出来上がった作品についての感想を言えばいいそうです。
たとえば
「これは楽しくなる絵だね!」
「これはすごい大きい車だね!」
「かっこいいねー!」
「ママは(パパは)この絵が大好きだなぁ」
とかですね。
絵を描くことに興味を失ってしまった子どもの親のほとんどが、「自分の声かけが悪かった」と反省することは少なく、子どもの興味が他に移ってしまったと捉えるそうです。
なかなか「ほめること」ことって難しいですね。
ですけど、難しいからあきらめて安易に褒めるのではなくて、子供たちの心の成長を考えながら、自分たちの行動を意識していこうと思います。
(まー、ついついうまいねとか言っちゃうことが多いんですけどね。。。気をつけよう!)
この本がこのことに詳しいです。
育児書は色々ありますが、これが現代のベストじゃないかなと思っています。