この記事を読んで、子どもが勉強する意味について考えてみました。
僕も中学歳の頃、なんで勉強するのか意味がわからないと言って親を困らせ、
親からは、なんだかフワフワした回答しかこず、ただ勉強しなさいとだけ言われ、
その反発から勉強に身が入らなかったのを覚えています。
社会に出てから学歴が大事だよー、だから勉強しなさいと、よく言われましたが、実際にどうだったかというと
大学を出て、大人になり、働き出し、最初に勤めた会社が倒産し(当時23歳)、次に勤めた会社では使えないとクビになり(当時24歳)
全然、就職先が見つからず、あやうくニートになりかけ、
なんとかしようと、カーネギーの「道は開ける」などの自己啓発本を読み漁り、ニートな意識高い系になりかけ、
やっとこ、潰れそうな印刷会社に就職先が決まり、そこでも自己啓発本やらビジネス書を読み漁り、グロービスなどのビジネススクールにも通い、
少しづつ、仕事で成果を出していき、自分にも本当の自信がついたところで、自分がやりたい仕事をしようと転職し(当時29歳)
その次に働いた会社では、業績悪化により、所属していた場所ごとクビになり(当時30歳)
今は、取引先の方の紹介で転職し、別な会社で楽しく働いています。
学歴でいうと、大卒と高卒では給与が違うから、大卒の方がいいけど、そんなことより、
自分が心からやりたいことに、時間とお金をかけてきたのか?
ということの方が、めちゃめちゃ重要だなと感じています。
心から好きなことに打ち込むことで、自信にもなり、得意分野があれば仕事にもつながり、好きなことなら続けられます。
こんなこと、仕事にならないよ?
なんて大人が言うことでも、意外とちゃんと仕事になるんですよね。
極端なところだと、YouTuberだとか、プロゲーマーなんて仕事になるって思った人はほとんどいなかったはず。
No.1 Youuberのヒカキンさんのこのインタビューがおすすめです。
好きなことを仕事にすることとは?について考えさせられます。
あと、僕は「芸術系の大学を出ても、仕事なんてないからやめとけ」と散々言われたけど、実際、社会に出たら、
芸術系の大学や専門学校を出た人間が、めちゃめちゃ楽しそうに仕事していたり、
自分で好きなものを創作活動していたり、ある知り合いは、仕事しながら切り絵職人になっているし、
ある人は、カメラマンとしてオーストラリアで活躍しているし
おもちゃ会社でおもちゃの企画を考えている人もたくさんいるし
「芸術系の大学を出ても仕事がない」
なんてのは、まったくの嘘じゃんと、社会に出てから気づきました。
勉強するなら、好きなことに時間をかけて磨いた方がいいです。
好きなことなら続くし、それがいずれ仕事につながります。
でも、勉強って好きなことばかりじゃないんですよね。
国語は好きだけど、数学や物理は嫌い
歴史は好きだけど、数学も国語も嫌い
なと、好きな教科と嫌いなと教科かあるのが当たり前だと思います。
なぜ、嫌いな教科もやらなくてはならないのか?
この理由は
「最低限の教養があると、人生を楽しめる」
「深い教養があると、人生をさらに深く楽しめる」
からです。
大人になってから気づいたのですが、これは子供も理解できるように、このことだけを教える授業を作って欲しいくらいです。
英語が分かれば、海外の未邦訳の小説や、日本で公開されない映画も楽しめるし
数学が分かれば、「ご冗談でしょう、ファインマンさん」のような、めちゃめちゃ面白い数学の有名人の自伝も読んでいて、深く楽しめるし、
物理が好きになれば、映画「インターステラー」のような、実際の物理学を余すところなく反映しているゴリゴリのSF映画をもっと深く楽しめるし、
歴史や地理が好きになれば、自分たちが常識だと思っていたことが、いかに作られてきたことなのかということも理解できるし、
「サピエンス全史」や、「1493-世界を変えた大陸間の「交換」」などの、歴史本も楽しめるようになるし、
歴史ドラマや歴史映画もたのしめるようになるし、
美術が好きなら、世界中にある名画を、その背景の理解も含めて理解できるようになるし、なにより、自分で好きなものを形にできるようになります。
そして、こういった勉強の内容を、横断して一通り理解することで、それらの知識を組み合わせて、新しいことを作り出すこともできるようになります。
落合陽一さんのアートとテクノロジーの合体などもそうですね。
この「耳で聴かない音楽会」の仕掛け人も落合さんですね。
落合さんの「日本再興戦略」を読むと、彼が、いかにいくつも教養を横串にしてものを考えているか、
そして常識というものが、この世には存在していなくて、
様々な知識をもとに、自分だけに見える未来を見て、それに向けて進んでいるということが、よく理解できます。
「チームラボ 学ぶ!未来の遊園地」も、そうですね。これもアートとテクノロジーの合体です。
これ、行ってみれば分かりますが、大人でもめちゃめちゃ楽しめます!
チームラボの代表の猪子さんという方が、テクノロジーとアートを組み合わせた作品作りが好きで得意なため、こんな子供が喜ぶような「未来の遊園地」を作れたのです。
ここまでのものをやるには、かなりの教養が必要なはずです。
これは音楽とアートとテクノロジーの知識がミックスされた作品です。
光に触れると音が鳴る仕組みになっています。
勉強によって、さまざまな分野の知識を身につけ、それらをつなぎ合わせることで、今までにないものを作り出せたり、
他の人間には見えない未来が見えるようになったり、社会の仕組みが理解できたりするようになるんです。
自分が好きで得意なことだけに集中するのも大事ですが、
別な分野の知識も、意外に、君が好きな分野とつながっているんだよ。
こことここが、こうつながることで、こんなことが起こるんだよ。
面白くない?
ということを、体験することができれば、進んで勉強するようになるんじゃないかなと、実体験から思います。
美術と数学や物理がつながっているなんて、普通は思いませんよね?
だけど、チームラボの「未来の遊園地」に行けば、なんの説明も要らずに、それが身体で理解できます。
親は子どもに無理やり勉強させることはできません。
勉強が嫌いになるだけです。
親にできるのは、環境を整えてあげることだけです。
子どもが好きで得意なことに熱中できる環境を。
そして、その好きで得意なこと以外にも、こういう面白い知識が世の中にはあって、それは君の好きな分野にもこうつながっているんだよと、教えてあげられる親の教養も必要です。
つまり、親の教養が高くなければ、子どもに勉強する意味を教えてあげられないんです。
子どもを持つみなさん、まずは自分たちが勉強しましょう。
大人のための教養本としては、このあたりがおすすめです。