来月に3人目が生まれるのですが、それに合わせてぼくは3ヶ月の育休を取ることにしました。
どうも、話を聞いてみると、ぼくの会社ではここまで長い育休を取った人はいないようです。
これだけ、イクメンだなんだと言われながら、まだまだ男性の長期育休取得の意識は低くて
「え? 3ヶ月!? 1週間とかじゃないの?」
なんて、よく言われます。
twitterをみてると、育休申請をしたら昇進取りやめになったり、仕事で嫌がらせを受けたなんて人も。
今回は、男性も育休を取りやすい会社について紹介しようと思います。
これからの就職や転職は、「男性が育休を取得しやすいか」で選んだ方がいいですよ。
うちは4歳になる双子の男の子がいますけど、この子らの時は1週間くらい育休を取りました。
それも、今の会社だから取れただけであって、前職のブラック企業だったら、絶対に取れなかったですね。
婚活のために会社を辞める女の子がいたくらいですから。
これから就職(or 転職)をするんだけど、男性の育休に理解のある企業ってどこかなー?
もうすぐ子どもが生まれるこのタイミングで転職するんだけど、どこの会社が安心かなー?
という方には参考になると思います。
厚生労働省のイクメンプロジェクト!
厚生労働省が男性の育休取得を推進する「イクメンプロジェクト」というものがあります。
今回は、そのイクメンプロジェクトで表彰された会社を紹介したいと思います。
男性の育休取得”率”って、たいていの会社は公表していないので、公表されている育休取得数を見ても参考にならないんですよね。
なので、積極的に男性の育休に取り組んでいると厚生労働省が認めた企業などを紹介しますね。
ここで紹介する企業は、平成28年度の男性育休取得率の平均である2.65%を超えたものだけです。
ソニー株式会社
ソニーは2017年のイクメンプロジェクトグランプリを受賞しました。
男性の育休取得率は51.1%!(平成28年データ)
全国平均の2.65%を大きく引き離しています。
ソニーが男性の育休取得のためにやっている施策はこちら
・育児中の男性社員とその上司を対象にした「Working Father’s Meeting」の実施
・イクメンのロールモデルをWebサイトで紹介
・社長からダイバーシティの重要性と人材活用の両立の支援に関するスピーチ
・育休取得した男性社員が発表を行うパネルディスカッションを実施
・男性と女性の役割に関する固定概念を打ち壊すプログラムを実施
・育児休業と併用可能な20日間の育児休暇制度
・育休中は育児支援金(毎月5万円)を支給
・社員の子どもにランドセルをプレゼントし、職場見学を行う
・社員と家族の交流を行う「Family Day」には毎年5,000人以上が参加
・育児休業を4回取得した男性管理職もいる
育児支援金や20日間もある育児休暇制度もすごいですが
何よりすごいのは「男性と女性の役割」についての、古い価値観を打ちこわす施策を行なっているところですね。
結局、いろんな制度を入れても、「男も子育てするわけ?」「男は育休要らないでしょ?」なんて考えている管理職が多いと
育児支援に関する制度は使えないし、使ったとしても社内でいろいろ言われたりして、後から困ったことになるんですよ。
この、「考え方」から変えていこうとする姿勢が素晴らしいですね。
育休取得者の声
出展:https://ikumen-project.mhlw.go.jp/pdf/award_company2017.pdf
ヒューリック株式会社
ヒューリックは2017年のイクメンプロジェクトグランプリを受賞しました。
男性の育休取得率は75%!
しかも男性管理職の育休取得率はさらに多い80%!
すごいですね。。。
なかなか男性管理職でここまで育休取れる会社もないのでは?
ヒューリックで行なっている男性育休取得施策はこちら
・子どもが満4歳になるまで育児休業が使えて最初の1ヶ月は有給扱い
・奥さんが出産したら、人事が自ら育休の推進や育休の制度について教えてくれる
・子育てに関わるガイドブック「パパママ子育て支援ガイド」を作っている
・社内スケジュールに子どもの迎えなどを書き込む
・人事から定期的に休暇を取るように連絡が来る
・連続休暇や、連休に有給を繋げるプラスワン有給も推進
・小学3年生まで10日間の「こども休暇(有給)」が使える
育休の最初の1ヶ月がお金がもらえるというのはいいですね。
育休中は会社からお金がもらえなくて、社会保険から手取りの8割程度のお金がもらえるだけですから。
それから、ヒューリックは人事が積極的に男性の育休取得に取り組んでいるんですね。
育休の社内制度って、あるにはあるんだろうけど、なかなか知らされないですからね。
うちの会社も「こども休暇」みたいなものがあるのかな・・・?
自分の会社のことでも知らないこと多いですからね。
それが、社会保険からお金がもらえる育児休業になると、さらに何をどうしたらいいのかさっぱりですからね。
育児休業支援金の存在を知っている男性は、ぼくの会社でも人事以外はいなかったですね。
育休取得者の声
出展:https://ikumen-project.mhlw.go.jp/pdf/award_company2017.pdf
株式会社丸井グループ
丸井グループは、2016年のイクメンプロジェクトグランプリを受賞しました。
男性の育児休業取得率は65.5%と、とっても高いですね。
2014年は13.8%でしたが、そこから一気に伸びていますね。
丸井が男性の育休取得のために行なっている施策はこちら
・育児サポート制度の案内と、人事が本人と上司に育休取得の声掛けを必ず行う
・管理職だけのグループワーク「多様性が活きるマネジメント」を多数開催
・ダイバーシティが進んでいる他企業のトップを招いた講演会などを行う「多様性推進プロジェクト」を実施
・仕事と育児の両立支援制度の周知を目的に「ダイバーシティブック」を作成し、全従業員に配布
丸井もソニーと同じように、いろいろな働き方があっていいんだという、ダイバーシティの認知のための、特に管理職向けのプログラムが充実していますね!
やっぱり、大事なのはここだと思うんですよ。
男性が育休を取得しにくい雰囲気って、自分の上司や管理職が、子育てについて何にも知らないってことが原因なんですよ。
そんなもん、女がやることだろ!
役割分担しろ!
とか。
昭和じゃないんだから、何言ってんの?はぁ?
って感じですよね。
このダイバーシティやジェンダーに関する教育をしない企業って、これからどんどんイケてる若い人に見向きもされなくなって、潰れていくでしょうね。
だって、なんの魅力もないですから、そんな会社。
育休取得者の声
出典:https://ikumen-project.mhlw.go.jp/pdf/award_company2016.pdf
リコーリース株式会社
リコーリースは、2016年のイクメンプロジェクトグランプリを受賞しました。
20113年の男性育休取得率はたったの20%でしたが、今では100%です!
すごいですね、この伸びは・・・
リコーリースの男性育休取得のための施策はこちら
・最低5日以上の育休を取る「育メン・チャレンジ休暇制度」を2015年から実施
・3ヶ月以内の育休なら10日間は有給扱いになる
・男性の育児参加・家族介護についてもまとめたガイドブックを配布
・育休を取っても昇格に影響が出ないよう制度化
・在宅勤務と自宅近くの事業所で働くサテライト勤務を試験的に実施中
育休を取っても昇格には影響しないと、はっきり制度化されているのはいいですね!
育休取ったら昇進遅れるんじゃないかとか、降格するんんじゃないかとか、男性は不安になりますからね。
それから、リコーリースはLGBTへの理解にも積極的に取り組んでいるんです。
当社はLGBTに対する取組みとして、2018年4月に、各種休暇・休職制度や慶弔関連など、結婚や配偶者に関する各種制度について、事実婚や同性パートナーによるものも対象とするものに改訂しました。
また、単に制度を改訂するだけでなく、社員一人ひとりがLGBTに関する正しい理解・知識を身につけることが重要であると考え、全役員・組織長を対象に『LGBTセミナー』を開催しました。
こんなことまでやっているのは、リコーリースくらいじゃないですかね。
ここはダイバーシティの理解という意味では先端をいっていますね。
育休取得者の声
昨年第二子が産まれ、男性は育児休業を取得しづらいイメージがありましたが、上司や職場の後押しやフォローを受け、育メン・チャレンジ制度を利用しました。
休暇中は、子どもの離乳食やオムツ替え、長男の保育園の送迎などの育児と、掃除洗濯などの家事をこなしました。
1日があっという間で、二度とない幼い子どもとの貴重な時間を過ごせて大変感謝しています。
また妻からも育児と家事を主体的にやってもらえて大変助かったといわれました。
育休取得後は、今まで以上に効率的な仕事の進め方を意識するようになりました。
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出典:https://ikumen-project.mhlw.go.jp/pdf/award_company2016.pdf
大同生命保険株式会社
大同生命保険は2015年のイクメン企業アワードグランプリを受賞しました。
ここも、2015年以降の男性の育休取得率100%です!
全員が取っているということは、逆に取らないことがおかしいというカルチャーができているということですね。
素晴らしい!
大同生命保険の男性育休取得の施策はこちら
・奥さんが出産したら人事から育休を取るよう連絡
・人事から上司に部下(奥さんが出産)に育休を取らせるよう連絡
・育児中の社員に対し上司や同僚が心がけることもまとめたガイドブックを配布
・ホームページに男性育休取得者の体験談を掲載
・育児を理由とした転勤や、逆に転勤しないようにできる制度がある
この会社はこれ以外に、ベビーシッター割引券(2,200円)を配っていたり
ジョブリターン制度(育児を理由に退職した社員を再雇用)があったり、かなり充実した施策を行なっています。
育休取得者の声
次男が生後1ヵ月のときに7日間取得しました。
次男の世話と長男の遊び相手や炊事・洗濯などで、毎日がめまぐるしく過ぎ去りましたが、忙しくも充実した日々でした。
何より、家事と子育てを両立することの大変さを妻と共有できたことは、我々夫婦にとってとても大切な経験となりました。
以降、出勤前に少しだけでも家事を片付けたり、なるべく早く帰宅できるよう、以前にも増して仕事を効率的に終えようと意識するようになりました。
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出典:https://ikumen-project.mhlw.go.jp/pdf/award_company2015.pdf
くるみんマーク認定企業について
くるみんマークというのは、「子育てサポートが手厚い企業」として厚生労働省が認定した証です。
つまり、くるみんマークを取っている会社は、女性も男性も育休が取りやすい会社ってことです。
くるみんマーク・プラチナくるみんマークとは
「子育てサポート企業」として、厚生労働大臣の認定を受けた証です。
次世代育成支援対策推進法に基づき、一般事業主行動計画を策定した企業のうち、計画に定めた目標を達成し、 一定の基準を満たした企業は、申請を行うことによって「子育てサポート企業」として、厚生労働大臣の認定(くるみん認定)を受けることができます。
この認定を受けた企業の証が、「くるみんマーク」です。平成30年3月末時点で、2,878社が認定を受けています。
さらに、平成27年4月1日より、くるみん認定を既に受け、相当程度両立支援の制度の導入や利用が進み、高い水準の取組を行っている企業を評価しつつ、継続的な取組を促進するため、新たにプラチナくるみん認定がはじまり ました。平成30年3月末時点で、195社が認定を受けています。
プラチナくるみん認定を受けた企業は、「プラチナくるみんマーク」を広告等に表示し、高い 水準の取組を行っている企業であることをアピールできます。
また、学生・求職者の方は、企業研究の指標の一つとしてもご活用ください。
こちらのサイトから、全国のくるみんマークを認定された企業を探せます。
>>くるみん認定及びプラチナくるみん認定企業名都道府県別一覧 |厚生労働省
転職活動の時には参考にした方がいいですね。
まとめ
男性の育休取得のためにいろんな施策を企業は行なっていますが、一番効果的なのは、「意識の改革」だなと感じました。
結局、いろんな制度を整えても、使える雰囲気じゃないと使えないですからね。
管理職への子育てへの理解を進めることが大事ですね。
ここにあげた企業はどれもそれに取り組んでいますので、もうすぐ出産するけど転職する人などは、ぜひ参考にしてみてください。
それから、ぼくのように、今の会社に男性の長期育休取得者がいなくても、今はだいぶ空気が変わっていますので
あなたが先陣を切って、長期育休を取るのもありですよ。
子どもが生まれてから、最初の3ヶ月、半年、一年が夫婦関係にとっても、かなり大事な期間ですから
ここで奥さんの信頼を失うと、長い間信用されずに、夫婦関係は冷え切り、セックスレスになり、いずれは離婚します。
これは大げさじゃなくて、実際、ぼくの周りの年配の友人たちでも起こっていることです。
セックスレスになりたくなければ、離婚されたくなければ、長期の育休(最低1ヶ月)を取っておいた方がいいですよ。
夫婦関係の修復については、ブログで何度も書いていますので、興味があれば読んでみてください。
こちらです。
>>「KIND OF HAPPY DAYS」夫婦関係カテゴリー